[2026最新]P-MAXターゲティング一覧|AIの暴走を防ぎ成果を出すシグナル設定

「P-MAXを始めたけど、どこでターゲットを絞ればいいのか分からない……」

「キーワードを指定したはずなのに、意図しない検索語句で広告が出ている!」

広告代理店に入社したばかりの方や、初めてP-MAXを触る担当者なら、誰もが一度はこう感じるはずです。

これまでのリスティング広告(検索広告)のように、「特定のキーワードで出す」「特定の配信面にだけ出す」という細かい調整ができないP-MAXは、運用者にとって中身の見えない「ブラックボックス」のように感じられるかもしれません。

ですが、結論から言います。

P-MAXのターゲティングは「配信範囲を絞り込む」作業ではなく、AIに「理想の顧客像を探させる(コーチングする)」作業です。

この記事では、P-MAXのターゲティング機能を網羅的に整理しながら、AIの暴走を防いで成果を最大化するための戦略を分かりやすくお届けできればと思います。

目次

1. P-MAXで設定できるターゲティング一覧

まずは「何ができるのか」という全体像を整理しましょう。

P-MAXのターゲティングは、大きく分けて「人間がコントロールする機能」と「AIに拡張を促す機能(シグナル)」の2層構造になっています。

以下の表でターゲティングの構造を要約的にまとめましたのでご確認ください。

その次に詳細版もまとめていますので、時間のある方はそちらも目を通してみてください。

【要約版】P-MAXターゲティング・シグナル機能一覧

カテゴリ設定項目機能の概要AIの挙動
人間がコントロールする機能
(人間が制御)
地域・言語配信する場所とユーザーの言語を指定。厳守。 指定外には配信されない。
ブランド除外自社や競合のブランド名を配信から除外。厳守。 表記揺れも含めAIが停止。
プレースメント除外特定のサイトやアプリ、YouTubeをブロック。厳守。 指定した枠には一切出さない。
除外キーワード特定の「文字列」を含む検索をブロック。厳守。 指定した文字に一致すれば停止。
URL除外会社概要など、広告の着地先にしないページ。厳守。 指定URLへの誘導を停止。
AIに拡張を促す機能(シグナル)オーディエンス既存顧客や特定の興味関心層を提示。拡張。 ヒントに似た別のユーザーを探す。
検索テーマ興味がありそうなトピックをAIに伝える。拡張。 ヒントに似た別の言葉も探す。
アセット画像、動画、広告文などの素材。拡張。 素材に反応する層へ自動最適化。

①【詳細】 人間がコントロールする機能

では、次に上記表で端的にまとめていた内容の詳細版を解説します。

人間がコントロールする機能についてAIの独断に任せず、人間が設定したルールが優先的に、かつ厳格に適用される部分です。

いわば「ここからは外に出るな」という境界線です。

それは以下のような項目があります。

  • 地域
    配信エリアを指定します。設定時はデフォルトの「興味がある人々」ではなく、物理的にその場所にいる人を狙う「所在地」設定が推奨です。
  • 言語
    ユーザーが使用している言語環境を指定します。

  • 最終ページURLの拡張
    オンにすると、AIがサイト内の全ページから最適な着地先を自動選定します。特定のキャンペーンページだけに飛ばしたい場合は「オフ」にするか、不要なページ(会社概要やプライバシーポリシーなど)を個別に除外設定します。

  • プレースメント除外
    広告を出したくない特定のWebサイト、アプリ、YouTubeチャンネルをブロックします。例えば「子供向けYouTubeチャンネル」や「ゲームアプリ」などは、誤クリックが多くコンバージョンに繋がりにくいことが多いため、一括除外するのが定石です。

  • ブランド除外
    自社名や競合他社名をAIに登録し、配信を停止します。単なる「キーワード」ではなく「ブランドという概念」としてブロックするため、表記揺れもカバーできます。

② 【詳細】AIに拡張を促す機能(シグナル)

こちらは「このあたりにお宝がありそうだよ」とAIに教えるための材料です。

AIはこれを出発点に、似たような行動パターンを持つユーザーへ配信を「拡張」していくというものです。

  • オーディエンスシグナル
    既存の顧客リスト(メールアドレス)、Webサイトの過去訪問者、特定の購買意向を持つ層など。「こういう人が買ってくれた」という成功例をAIに学習させます。

  • 検索テーマ
    AIに「このトピックに興味がある人を探して」と伝える機能です。最大25個まで、AIが学習の取っ掛かりとするキーワードを設定できます。

  • アセットグループ
    画像、動画、広告文そのものです。実は「ビジネスマンの画像」を使えばビジネス層に、「ファミリーの画像」を使えば主婦層に……といった具合に、クリエイティブそのものが強力なターゲティング機能として働きます。

2. なぜ「設定した通り」に動かないのか?

P-MAXの運用を開始すると「キーワードを入れたのに、関係ない検索語句で広告が出ている」ということがあります。

でも、それはおかしな挙動ではないので安心してください。

P-MAXにおけるターゲティングの定義が、従来の広告と根本的に異なるために起きることなんです。

ターゲット指定ではなく「シグナル」である

従来のリスティング広告では、ターゲット設定は「制限」でした。

「30代男性」と設定すれば、AIは「30代男性以外には出さない」というフィルタリングルールとして処理します。

ですがP-MAXでは、設定したデータは「シグナル」になります。

AIは「この30代男性というヒントをもとに、同じような時間に、同じような悩みを持って検索している人なら、40代女性であっても広告を出してみよう!」と、あなたの想像を超えて働きます。

これを理解していないと、「AIが勝手に予算を使っている」と不安になりますが、実はAIは数百万通りのシグナル(デバイス、時間、場所、過去の行動)を多角的に分析した結果をもとの動いているのです。

人間が思いつかないような、安く獲れるお宝ユーザーを24時間体制で探してくれているというイメージです。

3. AIの暴走を止める!3つの対策

AIに任せるとはいえ、予算を無駄にされたくないのが本音ですよね。

そこで今回、初心者がまず覚えるべき、AIの行き過ぎを抑える「守りの設定」を詳しく解説していきます。

① 「除外キーワード」と「ブランド除外」の決定的違い

ここが実務で最も混乱するポイントです。

最新の広告運用では、明確に使い分けることが求められます。

  • 除外キーワード
    「無料」「ログイン」「求人」など、検索されたくない「特定の単語」をピンポイントで指定します。インテントマッチなどで意図しないキーワードを拾わないようにするための微調整に使います。

  • ブランド除外
    GoogleのAIが持つ「知識グラフ」を利用します。例えば「Nike」と指定すれば、AIは「ナイキ」「ないき」「エアジョーダン」など、そのブランドに関連するあらゆる検索を「同じ意味」だと自動で理解し、まとめてブロックしてくれます。

  • 除外キーワードとの使い分け
    自社名や競合名など「固有名詞」を止めたいなら、漏れがない「ブランド除外」が最強の武器になります。

② 「検索テーマ」はリスティングとは別物

検索テーマには「完全一致」や「フレーズ一致」といったマッチタイプが存在しません。

  • リスティング広告: 登録したキーワードで検索した人を「逃さず獲り切る」のが目的。
  • P-MAX(検索テーマ): そのトピックに関連する悩みを持つ層へ「幅広く広げる」のが目的。


つまり、重要なキーワードはリスティング広告の「完全一致」でしっかりと捕まえ、そこから漏れる未知の層や関連語句をP-MAXの「検索テーマ」でカバーするという、二段構えの運用が理想でしょう。

③ 所在地設定による「無駄打ち」防止

初期設定の「所在地や興味がある人々」という設定がありますが、これは案外落とし穴です。

なぜかというと、例えば東京の店舗集客をしているのに、過去に一度でも東京を検索したことがある大阪のユーザーに広告が出てしまうリスクがあるからです。

「所在地」に切り替えることで、実際にそのエリアにいる人だけに限定できます。

こうすることで無駄なクリックを劇的に減らすことができるのです。

4. 運用初心者でも失敗しない勝ちパターン

これまでP-MAXの基本的な機能について解説していきました。

では次にそれらの機能をどう使えば成果につながるのかを解説していきます。

弊社の経験上、成果が出やすい鉄板の「設定」を業種別に紹介します。

一度まねして、その後ご自身で試行錯誤してみてください。

【ECサイト向け】高ROAS狙い

  1. シグナルの工夫
    カスタマーマッチといって、過去1年間の購入者リストや「カート放棄者」などのリストを管理画面にアップロードできます(※1)。AIに「これが正解の顧客だ」と教え込むのです。

  2. 検索テーマ
    「自社ブランド名 + 人気カテゴリ(売れ筋商品のカテゴリ等)」を設定。AIに「まずはここから探し始めて」とルートを指定します。

  3. アセットの多様性
    AIはユーザーの好みに合わせて画像を出し分けるため、素材が多いほどターゲティング精度が上がります。例えば商品の物撮りだけでなく、実際に人が使っているライフスタイル画像を混ぜます。

※1:カスタマーマッチとは
メールアドレスや電話番号などの顧客データを直接Googleに渡す手法

【B2B・サービス向け】質の高いリード狙い

  1. カスタムセグメントの活用
    「競合他社のサイトURL」を閲覧しているユーザーや、特定の専門用語を検索している人をシグナルに設定します。

  2. コンバージョン値の重み付け
    問い合わせ完了だけでなく、「商談化」したデータをAIに戻すのも有効手段です。AIは「ただ問い合わせる人」ではなく「契約に繋がる人」を探すようになります。

  3. 徹底したネガティブ除外
    「年収」「採用」「苦情」など、B2Bターゲットではないユーザーが打ち込みそうな言葉を「除外キーワードリスト」で一括ブロックします。

5. SEOやリスティング広告とのカニバリを防ぐには

「P-MAXを始めたら、リスティング広告やSEOの成果が落ちた気がする……」

これは、P-MAXが効率の良い「指名検索(会社名など)」を横取りするために起こる現象です。

これを防ぐには、Googleが定めている「優先順位のルール」を味方につけましょう。

  • 鉄則1
    ユーザーの検索語句と「完全一致」するキーワードがリスティング広告側にあれば、リスティング広告が優先されます。絶対にP-MAXに渡したくない鉄板ワードは、必ず検索キャンペーンで「完全一致」登録しましょう(※2)。

  • 鉄則2
    SEOで1位が取れている自社ブランド名は、あえてP-MAXの「ブランド除外」に入れる勇気も必要です。これにより、P-MAXはブランド検索を刈り取る楽な仕事ではなく、本来の目的である「未知の新規客を見つける」という今後につながる仕事に専念しやすくなります。

※2参照:Google 広告アカウント内での広告グループとアセット グループの優先順位付けについて

まとめ|AIは「魔法の杖」ではなく「優秀な後輩」

P-MAXのターゲティングを理解することは、AIという優秀な後輩に「正しい仕事のやり方」を教えるプロセスそのものです。

  • 一覧で仕様を知り(ガードレールの設置)
  • 除外設定で「やってはいけないこと」を教え(守りの徹底)
  • 良質なシグナルで「目指すべきゴール」を示す(攻めの学習)

この3ステップを意識するだけで、P-MAXはあなたのチームの最強の武器になります。AIは勝手には育ちません。

あなたが「質の高いデータ」という食事を与え、「適切な設定」という手綱を握ることで、初めて期待以上の成果を返してくれます。

きっとAIが、あなたの想像もしなかった新しい市場を開拓してくれるはずです。

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この記事を書いた人

WEBマーケティング業界10年以上の経験を持つ運用型広告の専門家チームで構成された編集部。運用型広告のノウハウを中心に初心者の方にもわかりやすく、実践的な知識を発信しています。

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